災害時の危険から身を守る【地震と性暴力について】

みなさん、こんばんは。

助産師小渕です。

昨日は嗅覚反応分析の知人と会う予定だったのですが、体調が悪くお休みしてしまいました。

は~~~~会いたかった。


2024年1月1日。

わたしと夫が風邪で寝込んでいたところ、緊急地震速報が鳴り地震が発生しました。

その直後から石川県の映像に切り替わり、あっという間に津波の危険を伝えるアナウンサーの声。

わたしは当時NHKを見ていたのですが、東日本大震災の経験を元に危機迫る状況をアナウンサーの方が伝えていて、心がザワザワしました。

地震発生時のリスクに備える

災害時、特に地震が発生した場合は、多くの人たちが物理的な危険にさらされます。

しかし、物理的な危害だけでなく、『性暴力』という深刻なリスクも伴います。

今回の記事では、地震と性暴力の両方に対する予防策と対策について考えていきます。

防災グッズの見直しを

もしも自宅が安全なのであれば、自宅にそのままいる可能性もあれば、避難所生活を余儀なくされる場合もあります。

ですが、どちらにせよライフラインの寸断や食料や生活用品の不足が予測されるため、1週間程度の防災グッズを用意しておきましょう!

日頃から水や食料などを多めに買い置きし、消費→買い足しのローテーションをすると食料を腐らせたりすることなく無理なく備えができます。

また、カセットコンロやガスボンベ、懐中電灯、電池、簡易トイレ、冬であれば断熱式のアルミ毛布、また赤ちゃんがいるご家庭であれば、粉ミルクや液体ミルク、すぐに食べられる離乳食やおむつなどのストックがあるとより良いと思います。

地震が発生した時の基本的な安全対策について

地震が起きたときは、まず自分の身の安全を確保することが第一です。

  • 揺れを感じたら、机の下に隠れたり、頭を守るなどの行動を取る
  • 避難する際は、スリッパや靴を履いて足を守る(防災グッズにスリッパを入れておいても良いかも)
  • 地震の後はガス漏れや建物の損壊に気を付けて、安全確保を

また、以下に妊婦さんが気を付けるべきこともまとめました。

  • エコノミークラス症候群
    長時間、同じ姿勢でいることで血の塊ができやすくなる病気です。ただでさえ、妊娠中は血の塊ができやすくなります。
    震災後、避難所や車での避難が続いたりすると、なかなか体を思うように動かせない日が続く可能性があります。水分を適度に取ったり、散歩をするなどして時々体を動かすと良いです。
  • 感染症対策
    妊娠中は免疫力が低下して感染症にかかりやすくなります。避難所での生活を余儀なくされると集団がいる空間での生活になるので、風邪をはじめとする感染症が流行りやすくなります。また土砂や瓦礫など土などからの感染も起こり得ます。
  • 切迫流産、切迫早産
    本来であれば、妊娠37週以降にお産になるのですが、それよりも早くお産になる可能性がある状態です。急激なストレスで切迫流産や切迫早産が起こる可能性があります。お腹が頻繁に張る、休んでも良くならない、下腹部痛がある、性器出血がある、破水をしたなどがあったら早めに病院を受診するようにしましょう。
  • 体の冷え
    体が冷えることでお腹が張りやすくなります。ライフラインが寸断されていると、暖を取るのも難しくなる可能性があります。着替えや羽織るもの、腹巻などを持ってできるだけ温かくしましょう。

災害を悪用して増える性暴力~対策と予防は?~

災害時、避難所や仮設住宅などで残念ながら増える性犯罪。

このことはメディアでもそこまで大々的に取り上げられず、そのような事態を知らない人も世の中にたくさんいると思います。

現場では性犯罪に遭って傷つき、トラウマとずっと闘っている人もいます。

そして実際に目撃したけど、何もできなかった自分。目にしてしまった自分。何も言えなかった自分。それで苦しんでいる人がいることも事実です。

性加害者や性被害者、そして傍観者を産まないためにも。

自分の身の安全の確保をしたうえでの予防としては、

  • 災害支援活動や避難所では、常に周囲の人々と連携を取り合い、安全なグループを作る
  • 緊急時に連絡が取れるよう、携帯電話のバッテリーを節約し、緊急連絡先を予め設定しておく
  • 不審な行動を見かけた場合は、すぐに避難所のスタッフや警察に報告する

また、もし万が一被害に遭った、被害を見たといったことがあった場合。

  • 加害者の注意を逸らす
  • 他の誰かに助けを求める
  • 写真や記録など証拠を残す
  • 時間をおいて被害者に話しかける
  • 現場に直接介入する

何も言わなければ、アクションを起こさなければ、性犯罪は見過ごされ、それが良しという空間になってしまいます。

そうではなく、「性犯罪を許さない」「性犯罪を起こさない空間づくり」を一人ひとりしていくことがとても大切なのではないかと思います。

この予防と対策が少しでも多くの人に伝わりますように。

防災と性暴力防止のためにみんながやること

防災と性暴力防止のためにみんながやるべきことは教育と啓発活動です。

「災害時に性犯罪が増えるなんて知らなかった」という人も多いと思います。

まずはその被害実態や性暴力ってそもそも何なのか、どういう影響があるのかという正しい情報を共有すること。

そして当たり前ではありますが、有事の際にすぐに動けるように防災訓練を定期的に行うことでリスク意識を高めることができます。

また万が一性犯罪被害に遭ったときにサポートしてくれる団体(ワンストップ支援センターや被害者支援を行っている場所)が存在するということを知るのもとても大切かと思います。

まとめ

地震、火事などは予測不可能です。しかし準備をしておくことや正しい知識を備えることで、有事の際に動くことができたり、被害を抑えることができるかもしれません。

特に性暴力、性被害に対しては、事前の教育や啓発が必要不可欠です。難しいかもしれませんが、避難所内で性犯罪被害に遭った人のサポート体制も整えられたらより良いと思ったりもします。

一人ひとりが意識を高め、お互いに支え合うことがとっても大切です。

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